自分で書く遺言書を自筆証書遺言 と言います。
自筆証書遺言でない遺言書を「公正証書遺言」と言いますが、
そちらは公証役場に行ったり、行政書士に作成を頼んだり
公証役場の費用がかかったりとお金と少しの時間がかかります。
いっぽう自分で書く自筆証書遺言は紙とペンとハンコがあれば
作れますから、お金がかからず手軽です。
こういう手軽な「自筆証書遺言」手軽ですがプロからみると、
あまりおすすめはできません。
私は「若い方が万が一の保険の意味で書いておく遺言書」として
自筆証書遺言をおすすめすることもありますが
ある程度(50歳くらい)の年齢を過ぎた方で
「遺言書がないとうちは揉めるだろうな・・・」という方たちには
「絶対に公正証書遺言を作りましょう」とお伝えしています。
自分で書く遺言書(自筆証書遺言)メリット
? 遺言する方は お金がかからない
? 遺言する方は 手軽
自分で書く遺言書(自筆証書遺言) デメリット
? 遺された家族が面倒な手続が必要
・何度か裁判所に行く必要がある
・亡くなった人の戸籍を出生まで遡って全部集める必要がある。
・相続人の戸籍を全部集める必要がある。
・相続人たちの住所を調べる
? 無くされる、捨てられる、見つけてもらえないなどのリスクがある。
自分自身が痴呆などでどこに置いたか忘れてしまうリスクもある。
? 書き方にミスがあると全体あるいは部分が無効になり、危険。
たとえばパソコンやスマホで作ってプリントアウトしたものは無効です。
代筆もダメです。
全部「本人の手書き」でないとダメなのです。
? 遺留分を請求されるリスクや不動産の共有の危険をもたらす
「危ない遺言書」になってしまう。
また、「一人で作れてしまうことの危険性」もあります。
最近では相続税のことも心配しなくてはいけなくなりましたし、
不動産を相続させる時に絶対にやってはいけない分け方などもあります。
税制や不動産、法律に詳しい専門家のチェックを受けて
作成することで
○相続させたい家族に邪魔が入って相続させられなくなることがなくなる
○良かれと思った相続プランによる税金で遺された人が困る ことがなくなる
○その後の処分に困ることになる相続をさせてしまう ことがななくなる
数百万円、数千万円の価値を持つ大切な財産を、大切な家族、
自分の面倒をみてくれた大切な方に遺す・・・
そんな大切なタイミングです。
そんな時に専門家のチェックも経ずに
遺言書を作ってしまうことはたいへん危険です。
こういう理由で私たち専門家は「プロの手を経た」
公正証書遺言をおすすめしています。